2006-07-15から1日間の記事一覧

発見の会「革命的浪漫主義」

二宮金次郎の金ぴかの銅像から物語が始まる。農村の子供達が二宮金次郎を讃える歌を歌っている。それは、幕末の農村から昭和の農村にまで続いていた歌声で、それが日本における革命的浪漫主義の揺籃だった。 発見の会は64年に結成された。40年にわたって演劇…

イマージュオペラ>>トリプティック「地図の作成」「ベンツがほしい」「lovelorn longlost lugubru Blooloohoom」

イマージュオペラの舞踏を観るのは三回目だが、今回はメンバーによる三つの小作品集だった。これまでは、脇川海里の演出で、野沢英代と綾原江里は、一人で振り付けるのは今回が初めてとのこと。 野沢英代の「地図の作成」は、これまでは振り付けられて踊って…

向井千惠「青天」ゼロ次元・加藤好弘「いなばの白うさぎ」

向井千惠とダンサーとのコラボレーションで、向井の即興の胡弓演奏とダンスを堪能できた。向井は 「即興表現は、今その時間、空間そのもののダイレクトな表現である。普通の演劇のように筋書きがあり、演出家の指図のもとに役者が演じるというシステムの対極…

Power Doll Engine「東京物語」

劇はSFの未来シーンから始まる。観客席に座っていた、未来人の衣装に身を包んだ女性が通信機に手を当てて応答し、これから始まりますという言葉で舞台が始まる。 獄舎に繋がれている二人の人間。ゲイが、革命家に、小津安二郎の映画東京物語について語って…

テラ・アーツ・ファクトリー「フローター」「イグアナの娘、たち」

テラ・アーツ・ファクトリーでは、公演に踏み切る前段階の試演を繰り返し行い、観客から意見を求め、その中から浮かび上がったものを公演として公開する形式をとっている。今回の二作品は、一年程前に私は試演を観たのだが、それからさらに練り上げられて、…

(-2)LDK 「root in work」

作・演出の岸井大輔は、役者と一緒に町を歩くお散歩演劇POTALIVEの主宰だ。岸井は「僕には町の建物も群集も演劇に見えます。行動と対立、つまりドラマがあるからです」と語っている。この考えは、今回の舞台にも貫かれていた。 劇場に入ってみると、客席がな…

OMー2「作品No.4」ーリビングー

若手劇団自動焦点主宰の佐々木治己のテキストを下敷きに、OMー2の真壁茂夫の構成・演出で演じるということで、どういう劇になるのかと思っていたが、二つの劇団のコラボレーションは、相乗効果をあげていた。 開幕の前から、舞台の隅に若い女性が蝋燭の乗った…

M.S.A.Collection2006を観て   

この数年、演劇をよく観に行っているのですが、きっかけになったのが、die pratzeであったハイナーミラープロジェクトでした。そこで、初めて、様々な演劇をまとめて観る経験をして、演劇の世界は歴史の流れのなかにあるのを知りました。 文学や思想の世界は…

演劇批評の試み

die pratzeという劇場での演劇フェスティバルM.S.A.Collection2006の批評を、劇場が発行しているフリーペーパーに書く条件で招待券をくれるとマイミクに聞いて、やってみようと思った。チケット代が惜しいわけではないが、演劇を観て思ったこと感じたことを…